Tシャツは少し大きめがいい、ジャストサイズだと”ゲイ”に見える
Tシャツのサイズはジャストサイズより、少し大きめがいい。
昔はジャストサイズを好んでいたが、いつからだろう?
少し大きめを選ぶようになった。
ボクのように、体育会系バリバリで生きてきた人間は、どう隠そうにも、その筋肉質な身体が目立つのだ。
そして、ジャストサイズのTシャツを着た姿は、うちのオカンいはく、”ゲイ”なのである。
ジャストサイズのTシャツを着ている人全てが、そのように見えるわけではないが、少なくともボクは”ゲイ”らしい。
そして”ゲイ”に好かれることは、昔行ったゲイバーで証明済みである。
今、鏡に写っているボクが着用しているTシャツは、ジャストサイズどころか、少し小さめ。
バンザイすればヘソは見え、上腕や肩周りの筋肉は、その主張を止めようとしない。
乳首の位置など、考えなくてもわかってしまう始末。
これでは”ゲイ”の方々を誘惑しかねない。
インターネットで服を購入する危うさはこういう所にある。
Sだ、Mだと言ってみても、結局そのサイズ感はブランドによって大きく違うから、あてにはならない。
返品が可能なので、送り返そうか。送料はもちろん自己負担である。
とても悩ましい。
鏡を見つめ続けていると、なんだか悪くない気もしてきた。
目が慣れてきたのかもしれない。
見れば見るほどに、いい感じがしてきた。
考えてみれば、オカンの一言に怖じ気付いている自分が情けない。
しょせんオバサンの一言だ。今時の若い人の感覚などわかるまい。
試しに、迷彩パンツと合わせてみる。
このTシャツと合わせるために、購入した新品の迷彩パンツだ。
やっぱりいい感じだ。
確信を持ったボクは迷彩のパンツに、少し小さめのTシャツというスタイルで自分の部屋から出た。
リビングで寝転がっているオカンが、ボクの方をチラ見して言う。
「どこの自衛隊かと思ったわ・・・」
部屋に戻り、鏡を見つめる。
そこに写るのは、自衛隊所属の”ゲイ”
ラベルは切った。もう返品は許されない。
aloha shigeru!!