ハリーポッターと冷たい視線
”ヴォルデモート”の待ち時間
ハリーポッターに関しての私の知識は驚くほどに乏しい。
過去に一度だけ、付き合っていた彼女の強引な誘いで映画館で観たことがある、というだけである。
しかもシリーズの、もろに途中から。始まりから終わりまで、なんのことだか、さっぱりわからないことが多く、かろうじて居眠りはしなかったものの、右目は完全に熟睡状態で左目のみでなんとか見終えることが出来た。あの時、両目を閉じてしまっていたら、隣にいた彼女は私の眼球に魔法の杖をぶち込んだに違いない。
たった今、ググってみて判明した。私が観に行ったのは、シリーズ第7作「ハリー・ポッターと死の秘宝」のようだ。前編と後編があるらしいが、どちらを観たのかはわからない。
内容はほんのひとかけらも覚えがない。
唯一、覚えているキーワードは”ヴォルデモート”である。
正確に言うと忘れていたのだが、その5年後、職場に入ってきた新人が完全に”ヴォルデモート顔”だったので、過去の記憶とリンクした訳である。
所で一昨年の夏、USJにハリーポッターがオープンした。
当時、USJはちょっとした経営難だったらしく、沈みゆくテーマパークに新たな起爆剤として、その期待を一身に背負う形で登場したのがハリーポッターだったようだ。何かのテレビでそのドキュメンタリーをやっているのを観た。
オープン当初は当然のことながら、多くのハリーポッターファンが押し寄せ、最大待ち時間は4時間越えという話を聞いた。
「私は3時間待った。」「俺は4時間待った。」という話を知人から聞かされるたびに、「待ち時間だけは”魔法”でもどうにもならなかったんですね。」などと、我ながらセンス抜群のギャグを飛ばし、周囲から”冷たい視線”という名の身動きがとれなくなる、魔法をかけられたのであった。
ちなみに、後輩のヴォルデモートはヴォルデモート顔であるにも関わらず、待ち時間3時間を強いられたらしい。
aloha shigeru!!!