”恋は盲目”、ポーチと財布とマネークリップ
東急ハンズで見つけてしまった、ポーターのポーチに心を奪われて、かれこれ30分。
ほぼ買う事は決定しているのだけれど、一つ大きな問題がある。
とても大きな問題だ。
問題自体も大きいのだが、物理的にその”モノ”自体も大きい。
愛用している財布が大きすぎて、ポーチに入らないのである。
どれくらい大きいかというと、見ようによっては”クラッチバック”かと思われるぐらいの大きさである。
見た目の渋さと、好きなブランドだったということもあり、迷うことなく購入したのだが、日本未発売品で、”ユーロ”に対応している財布のため、あまりに大きい。
”ユーロ”って、日本の紙幣よりも遥かに大きいらしい。この時初めて知った。
そんな財布なもんだから、日本の財布をイメージして作られているポーチには当然収まりきらない訳である。
ちょっとした飲み会や、出来る限り手ぶらに近い状態で出かけたい時に、使うべきポーチ。
そのポーチに愛用の財布が入らないとなると、本末転倒。買う意味はどこにもない。
にも関わらず、ポーチを買うことは、私の中で決定しているのだった。
それぐらいに、このポーターのポーチを、一目見て気に入ってしまった訳だ。
好きになってはいけない相手を好きになる。
そんな乙女の心情に強いシンパシーを感じ、私は思った。
「好きになっちゃったもんはしょーがない!!」
すでにポーチを中心に周り始めている私の暮らし。
このポーチを使うために、財布を買い替える覚悟すら出来ている。
完全にポーチに振り回されている。
財布をどうするかはひとまず置いといて、お会計を済ました私。
もう後戻りは出来ない。
店を出る直前、出入り口付近に設けられた財布コーナーで、銀色に光り輝く”何か”に足が止まる。
手に取ってよく見てみる。ステンレスで出来た美しき曲線と、滑らかな触り心地。
これは・・・マネークリップだ。
その手があった。
ホリエモンが愛用しているとかで、雑誌に載っていたのを覚えている。
しかもこのマネークリップ、お札を挟めるだけでなく、カード類も最大8枚まで収納可能。これに小銭入れを持てば、大金をはたいて財布を買い替えることなく、ポーターのポーチを最大限活用できるではないか。
確か小銭入れは、使ってない物が自宅にあったはずだ。
こうして本日二度目のお会計。
”恋は盲目”
何か一つのことに心奪われる時、それは周囲の色さえも大きく変えてしまう。
それが良く働くこともあるけれど、大概はアカン方向に働くことが多い。
だって、一点しか見つめれてないのだから。冷静な訳がない。
そんな大げさな話でもないか・・・
デカい財布がマネークリップに変わったというだけのことである。
aloha shigeru!!!